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6月6日 減らない医療過誤16 求められる患者の心得

求められる患者の心得

 医療過誤から身を守るためにはどうしたらいいのだろうか。
 医療過誤が起こるたびに言われてきたさまざまな提言-それは病院内の体制や職業意識の確立、医療過誤予防システムなどが主であり、患者の立場に立った提言は極めて少ないものであった。
 最近でこそ、「患者も賢くなろう」とか「患者学」といった言葉も聞かれるようになり、今後は、患者自らが医療過誤から身を守る必要性について、ますます声高にいわれるようになるだろう。
 といっても、これまで紹介したように、患者にしてみればプロ集団であるから、情報の格差が大きすぎて対等の立場に立てない絶対的不利な条件を持つ。
 また、先回の中島みち氏の体験に見て取れるように、専門的知識をいくら持っていても、医療技術を「使う」のは医師らであるから、これにも限界があることは承知しておかなければならない。
 その上で、医療過誤から身を守るために患者らが心得ておくべきことを表にまとめ、解説を加えてみたい。
 まず、「セカンドオピニオン」。
 これは、最初に出会った医師の診断をうのみにせず、他の専門医の診断や意見にも耳を傾けようということである。
 私の知人は、子宮がんを診断され手術を受けたが、それまでに計四人の医師の診察を受けている。
 四人のうち2人は子宮がんと診たが、後の2人は子宮がんではないと明言していた。
 この情況を聞いただけでも現在の医療、診断が案外あやふやであることがわかるだろう。
 特に早期のがんについては、発見も診断にも困難さが伴う。
 よく「がんが消えた」というとき、本来それはがんではなかった可能性もあることを心しておいたほうがいい。
 ともあれ、複数意見を聞くことは悪くはないが、遠慮深い日本人にはなかなか馴染まないようでもあり、正反対の意見に戸惑う状況に陥ることもあるから、最終的に選ぶのは自分だということを忘れずに臨みたいものである。
 次に「疑問に思ったことは率直に質問する」。
 改めて言うまでもないことだが、これがなかなかできない。やはり患者となり弱者となった身としては、どうしても一歩控えてしまうし、それが普通である。
 しかし、例えばいつも行っている点滴の色が違うようならそれを問うくらいの勇気は持っていたい。
 「病気に関する知識を持つ」。
 最近はがんであってもほとんど告知をする。一昔前のように胃がんなのに胃潰瘍と説明されることはまずない。
 どんなときでも自分の病気をプロ以上に熟知していることは、医療過誤防止の観点からも重要なのは言うまでもないだろう。
 これらはもっともなことであるが、やや理想に過ぎる。頭で分かっていても「できない」といわれることが多い。
 次回はもう少し具体的な「身を守る」方法を考えてみたい。

 医療過誤から身を守るために

  •  ・その1
  •   1.セカンドオピニオンを心がけよう
  •   1.疑問に思うことは率直に聞いてみよう
  •   1.自分の病気に関する知識を持とう
  •   1.家族や友人のサポートを得よう
  •   1.かかった病院に関する情報も集めよう

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